6/22/2007

Go to the Dentist---

夜歯磨きをした後はフロスで歯間の磨き残しを取る.
これは私の日課だ.

シアトル行きが決まり,3ヶ月かけてほぼ毎週歯医者に通った.
なので,アメリカで病院に行く必要があったとしても,歯だけは大丈夫だと信じていた.

ところが,そう,いつもの日課で歯を磨き,そしてフロスを使っていると…,
歯の詰物が取れちゃったじゃない!?
一瞬夢ではないかと半信半疑で夫に聞く.
'これって夢じゃない?'
'歯の詰物取れてる?'

答えはYes.
えっーーーーーーーーーーーやっぱりーーーーーーーーーーー!
ショッ…ク.

その問題の歯は,私の治療した歯の中でも一番悪い歯だったのです.
放って置くと虫歯が深くなって,歯が無くなる〜!?と妄想をし始め,どうすれば良いか考え始めた.これは一刻も早く対処しなければ.
選択肢1.アメリカで診てもらう.
選択肢2.日本で診てもらう.

選択肢2はまんざらでもないのです.
アメリカで虫歯1本治すだけで,1000ドル(日本円で約10万円)かかることもあるのだそう.
私の場合,取れた物を元に戻してもらいたいだけなので,そんなにはかからないはずだけれども,何せ初めての事.不安で一杯になった.
シアトルの歯科医院の検索をする傍ら,日本往復の航空券の検索も本気でしていた.

そして次の日.
思い切って歯医者に行くことにした.
夫に付き添ってもらい,家の近所の歯医者に飛び込みで入ってみた.
おそるおそるドアを開ける.
すると,受付の女性達がフレンドリーに話しかけてきた.
すぐには診てもらえないけれど,2時間後だったら空いているとのこと.
もちろんOKし,早速予約の手続きに入った.
初診とはいえ,日本の3倍程の書類に記入しなければならない.
日本と違うところといえば,初めに同意書らしきものにサインをすること.
内容は,レントゲン撮影に応じるやら…とにかく長〜い英語の文章がびっしり.
そういうことは夫に任せて‥予約は無事完了!

そして2時間後.
紹介されたのは,アジア系の男性.
片言の日本語が話せる.
何の下調べもせず入った所だったので,それだけでもかなり落ち着けた.
中はきれいで,治療する場所も個室状態になっている.
その個室が廊下を挟んで奥までずらりとある.
そして通された所は,確かに歯医者さん独特の設備は整っているけれど,日本のように注射器やドリルのような物々しい器具類は置いていない.
その代わりといっては何だけれど,雑誌などが美容院のように揃えて置いてあり驚いた.
また,リラックスできるような音楽まで流れていて,嫌な歯を削る音などは一切聞こえてこない.

先程の男性はどうやら歯科衛生士さんだったようで,後から女性の歯医者さんが登場した.
問診から世間話まで,ユーモアたっぷりの台湾出身の美人ドクター.
事細かくこれから行う治療について説明してくれる.
それに治療に入ってからも,一つの動作が終わる毎に大丈夫かどうか確認してくれ,安心して治療を任せることが出来た.
麻酔の注射も,いきなり打つのでは無く,最初に塗薬で歯茎を麻痺させた後打つので全く痛くなかった.
ちなみに注射器やらドリルなどは引出しに入っていて,歯科衛生士が歯科医に指示されたものを手渡していたようだった.
また,歯医者さんで治療を受ける時は,ライトを顔に照らされるけれど,サングラスで眩しさも感じないようにしてくれた.
こうした細やかな配慮には本当にびっくり.
だって,シアトルに来てから今まで,何事についても大ざっぱで適当なところしか見てきていなかったから.
それから決定的に日本と違って驚いたことは,椅子の横にあるうがいが出来る設備がないこと.
ではどうするかというと,口の中に入れたホースから水も出ていて,洗いながら吸い出す.
そして最後は,水は止まり,ストローを吸う時のように口をすぼめると,口の中の物を全てホースが吸い出してくれるという仕組み.
な〜るほど.確かに合理的.

始終一貫して丁寧な治療,そして細やかな気配り,全て満足のいくものだった.
歯科医療はアメリカの方が日本より進んでいると聞いていたけれど,本当にその通りだと思った.
その分治療費も高額だけれども‥.
ちなみに今回の私の治療費は,205ドル.
これを高いと取るか安いと取るか?
そして最後に,支払いのために受付に行くと,先程の女性達が
'どうだった?良くなった?'
と心配そうに聞いてくれ,無事治ったことを伝えると,満面の笑みで
'良かったねーこれで何でも噛めるね!’
と私以上に喜んでくれた.
アメリカのこういうところはとってもいいなと思う.
誰にでもフレンドリーで人なつっこいところ.

治療したての歯がいきなりアメリカで治療しなければならない状況に陥ってしまったけれど,アメリカの歯科医療のレベルの高さを実感し,滅多にない体験ができた事は不幸中の幸い.
新しい発見になった.

それにしても次から次へといろんなことが起こるものだ.
昨日はアパートにボヤ騒ぎ.
消防車は来るは,一旦は部屋から閉め出されるは‥つづく.

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